【血圧の値の信憑性】
実は、この血圧の数値。
年々、下げられていることをご存知でしょうか。
上(最高血圧)の数値を例にしてみます。
1987年には「180mmHg以下」だったものが、
2004年には「140mmHg以下」
2008年には「130mmHg以下」
2014年には「140mmHg以下」
と、なってきています。
Wikipediaより
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E8%A1%80%E5%9C%A7
たとえば血圧の上が139mmHgの人は、
2004年には健康、
2008年になっただけで「高血圧」にされたわけです。
2014年、血圧値のガイドラインが変わり、
上の値は140mmHgに戻りましたが、
代わりにと言いますか、分類が細かくなりました。
大事な点ですので紹介しておきます。
___________________
至適血圧 (上)120未満 かつ (下)80未満
正常血圧 120〜129 かつ/または 80〜84
正常高値血圧130〜139 かつ/または 85〜89
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I度高血圧 140〜159 かつ/または 90〜99
II度高血圧 160〜179 かつ/または 100〜109
III度高血圧 180以上 かつ/または 110以上
(孤立性)収縮期高血圧 140以上 かつ 90未満
___________________
赤字部分が、いわゆる高血圧です。
(前出『高血圧治療ガイドライン2014』より)
そして、同ガイドラインでは、
至適血圧であれば
心血管病(脳卒中や心筋梗塞など)を発症する可能性が
最も低い
としています。
これを受けて、
血圧はできるだけ低めがいい、
と言い出す団体や個人が出てきています。
【血圧の上限値を決める存在】
この血圧の上限目標値、
一体誰が決めているのでしょう?
日本では、
冒頭から登場いただいている、
日本高血圧学会が決めています。
ガイドラインの変更を読む限り、
少なく見積もっても、
「血圧は低めの方が心血管病のリスクが低い」、
と言っています。
2017年には、米国の権威、
米国心臓病学会(ACC)・全米心臓協会(AHA)が
新たなガイドラインを発表しました。
ここでは高血圧の基準が、
140/90 mmHg 以上から、
130/80 mmHg 以上に
引き下げられました。
日本循環器病予防学会
『我が国における血圧の推移』
http://www.jacd.info/library/jjcdp/review/53-2_01_tatsumi.pdf
これを受けて、
さらに「高血圧」の基準が、
引き下げられる可能性がありますね。
そして投薬されます。
これほど上下すると、
どれだけエビデンスや信憑性があって
設定しているか、
疑問になってきます。